
1872年、アメリカ人教師ホーレス・ウィルソンが日本の学生たちに伝えた、ひとつの球技。それから150年あまり——野球は、日本とアメリカというふたつの国のあいだで、ときに外交官よりも雄弁に語りつづけてきた。 1934年のベーブ・ルース来日。戦時中、英語が「敵性語」とされても消えなかった野球。1949年、戦後の日本を励ましたサンフランシスコ・シールズの来日。そして村上雅則、野茂英雄、イチロー、大谷翔平へ。本作は、シールズ来日を記録した秘蔵のホームムービーやアーカイブ映像、浮世絵、ベースボールカードを織り交ぜながら、戦争、人種差別、日系人強制収容、貿易摩擦の時代を越えて結ばれてきた日米の絆をたどる。 日本に生まれ、アメリカで育ったユリコ・ガモウ・ローマー監督が描くのは、スポーツを超えた友情と、分断の時代に橋を架ける“ゲーム”の力だ。