ミシェル・ゴンドリー
レオス・カラックス
ポン・ジュノ
それぞれの監督が東京を舞台に短編作品を創り上げる。とても面白い試み。この監督たちが東京を、そして日本をどういう捉え方をしているのかがよく伝わる作品でした。
インテリアデザイナー(1作目)では自分という存在価値を見失い、精神が崩れ椅子になっていくという人間の内面を外見で表現する方法の斬新さに衝撃を受けましたし藤谷文子のお芝居もよかったです。
それに加瀬亮、妻夫木聡、大森南朋の3人がこの短い映画に登場するという贅沢さだけで観る価値があると思います。
2作目ではポンヌフの恋人を思い出しました。
レオス・カラックス監督は本当にああいうキャラクターが好きなんだなと思いました。
正直あの作品の真の意図までは分かりませんでしたがあの不気味さを含めた世界観を作り出せるのは本当に稀有な存在だと思います。
3作目の引きこもりが一番面白かったです。
ポン・ジュノ監督らしさがよく出ていたと思いました。香川照之と蒼井優が出ている時点でもうすでに興味をそそられるのにポン・ジュノ監督が東京を舞台に撮っているなんて知ったら観ないはずがありません。
トイレだったりピザ、水の使い方、自然現象の使い方を効果的にしていてやっぱりこだわりのある撮り方をする監督だなあと感じました。
香川照之のあの家を出るか出ないかの瀬戸際で涙が出てくるところのお芝居は圧巻でした。
蒼井優もその圧に負けない強さがあって美しかったです。
どの作品も東京らしさとそれぞれの監督らしさがあって面白かったです。
