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北京的西瓜(ぺきんのすいか)のsasaのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

八百屋の夫婦と、近所の寮に住む中国人留学生たちとの交流を描く。八百屋前の車の往来や居酒屋の騒がしさなどが無造作に切り取られ、起伏のゆるやかな日常がありのままに描かれる。
しかし中国渡航の話になった途端、世界が破壊される。DVD版では件のホワイトアウトは見られなかったが、それでも突然"堀越春三"が"ベンガル"に戻り、メタフィクション的なモノローグを始めるというのは充分に衝撃的な展開。
天安門事件による『映画世界の破壊』と『日常の破壊』をリンクさせているのかもしれないが、映画自体の世界観はベンガルによる"ネタばらし"がなければ損なわれるものではなかったし、前半の日常の描写が悪くなかっただけに「余計なことをしないでくれ」という気持ちになってしまった。
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