北京的西瓜(ぺきんのすいか)の作品情報・感想・評価

北京的西瓜(ぺきんのすいか)1989年製作の映画)

製作国:

上映時間:135分

ジャンル:

3.6

「北京的西瓜(ぺきんのすいか)」に投稿された感想・評価

大林宣彦監督が描く日中友好作品。

船橋で八百屋を営む夫婦(ベンガル、もたいまさこ)であるが、ある時、怪しい青年が店にやって来る。野菜を見るだけで、買わないのだ。
次の日も来た怪しい青年に夫が話かけると、中国人留学生であり、野菜が高くて買えなかったのだった。ジャンケンで買ったら10円で売ってあげる、とジャンケンして中国青年が勝って安く買う。その次の日もジャンケンに来るが、今度は負けて野菜買えず。
といったやりとりが続いているうちに、「八百屋のお父さん」が「中国人留学生たちのお父さん」になっていく。
中国人留学生の中に、綺麗な女性が一人いる。

ホノボノとしていて良い映画なのだが、中国のホテル風景かと思ったら夫(ベンガル)が「ここは中国ではなくセットです」などと種明かししてしまうあたりがシラケた。ちょっと残念。

全体的には悪くない。

<映倫No.113066>
僕はこの作品の頃は高校生だった。当時の日中関係は外交レベルでも庶民感情レベルでも今とは違い良好だった。しかし、バイトに行った先とかに留学生の人とかがいてもあまり上手に交流出来なかった。
今とは違い中華人民共和国はとても貧しい国でその中の超エリートである彼らと、バブル期真っ只中の日本人では話題も全く噛み合わないのだ。
そういった状況を背景として、この作品は作られている。あの当時にこれを映画にしようと取り組んだ大林監督はとてもアツいね。
猫

猫の感想・評価

3.8
初見だと思い込んでいたが、その昔TVで観ていた😅
でもスクリーンでは初鑑賞。雪のせいか貸切、ありがとうございますm(__)m

始終、もたいまさこ(妻)の立場で観ていたような気がする。だってベンガルの事、私は途中、許せなかったもん。
それでも、夫婦。
映画の妻は、何とか自分の気持ちをやりくりしながら
夫の気持ちを尊重して見守る。
できた奥さんだよ、ホントに。
それだけではベンガル(お父さん)の立場がないから言葉を添えよう。
困っている人達を助けようと思い行動できる姿は立派。
映画はそれを
純粋な善い話としてだけで描いているのではなく、慕われる気持ちよさのエゴも描いている。
そしてさり気なく文化の違いも。
言いたい事も。
もたいまさこに、勝手な事をして
すまない、と謝るベンガルの姿は
監督自身が奥さんに言っているようにも聞こえた(笑)

笑いや親切は、伝わり、お返し(必ずしも、その本人にではなく)される。中国の言い伝え
"人から受けた一滴の水は
湧き水にして返せ"(不確かです)という言葉。
国が違っても、人間の本質は同じじゃないか…
そして八百屋のお客さんが言う
「彼(彼ら)は当たり前の事をしただけだよ。今は世間の方が当たり前じゃなくなってきているんだ」
これは、1989年公開映画の中の台詞。
30年近くたった現在は
もっと
当たり前が乖離しているのではないかと…危惧する。

 2018.01.26 刈谷日劇にて鑑賞
傑作。自然的な会話と日本的なやりとりが心地いい。内容はまさに私の苦手とする『素晴らしき哉、人生!』であるが、本作はどこか苦さを残しつつも温かくコミカルに描いていたので楽しめた。異国間交流というテーマが良いアクセントになっていたのかも。終盤の演出には虚をつかれた。映画というより記録っぽいな、と。そして時に現実は映画を超える。というより映画が現実に追いつかないのか。自主映画出身の大林監督らしい実験的な演出である。
そこまでとてもよいだけに、そこからの転調に、フィクションが現実に振り回されてどうすんのと当時は興醒めしたものだけど、今となっては立派な歴史の証人。今こそ見たい、見て欲しい。
映画男

映画男の感想・評価

4.0
良い映画やな〜。

八百屋の親父と中国人留学生の交友録。

これ観て中国人のこと前より好きになった。

演劇界で活躍する熟練の役者たちの芝居を堪能できる、これも良い。
koro

koroの感想・評価

4.0
新文芸坐の大林宣彦映画祭にて。

もたいまさこ理想の人間過ぎる。ラストのトンデモ展開はわたしは好きだなあ
mingo

mingoの感想・評価

3.8
もたいまさこ、わかっ!どこまでいってももたいまさこ。ベンガルとの夫婦良すぎか。
印象的だったのは街や人々の雑音がこれでもかと聞こえてくる。どの会話が大事な台詞なのか分からないくらいみんながしゃべっている。時代が良すぎてもうタイムスリップしたすぎた。80〜90年代の人の豊かさ今と比較すると別次元異常だろ、平和そのものか、、、
やはり本作も大林節炸裂!撮影中に天安門事件が発生したことにより撮影スケジュールの変更を余儀なくされ、劇中で事件に対する抗議を込め37秒間の空白場面が挿入されている。これにはビックリしたが、その後の飛行機の演出もにくい。大林の映像表現っていつも斬新で、映像で語ることの面白さ、こだわりがとても好き。優しい優しい映画。
もたいまさこが眼鏡を外して顔にクリームを塗るシーン。
美男美女ではない中年ばかりが飲んだくれる居酒屋のシーン。
終盤に皆が集まる場で夫婦が並んでぎこちないスピーチをするシーン。
あたたかい。
人と人との間には何があるんだろう。
つながりでしかない。
たぶん。
そう願うよ。
そこにあるのは希望。
小さくても、どこかにあるそれを、強く願う。

もたいまさこと木野花が並んだ画面って最強だなと思った。キンチョーコンビか。
>|