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デビルのdadakoのレビュー・感想・評価

デビル(1997年製作の映画)
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たぶんIRA(というか、英国内のアイルランドの立ち位置とか、或いは過激派と呼ばれるようなものとか)が日本では実感のない存在になってしまってるので、「今」見るとぴんとこないんだろうなあ。
フィルマークの提示してる「似ている映画」の『マイケル・コリンズ』とか見てればかなり違う印象になると思う。わたしはそのあたりので一番最近見たせいもあって、コロンボの「策謀の結末」を思い出してました。

カットしてるのかもだけど、たぶんもっと、アメリカと祖国の日常生活の対比、彼にとっては初めての「平凡な家族の息子」としての幸福で豊かな生活や「父」との交流みたいな描写があったんではないかと。ささやかに残ってはいたと思うけど。女ばかりで肩身が狭かったみたいなセリフとか、コンビーフすら見たことないという彼に胸をつかれるところとか。関係が深まるところの描写がカットされてる気がする。
引き裂かれる者の物語だったんではないかなと思った。
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