順風ライフseason4

愛のお荷物の順風ライフseason4のネタバレレビュー・内容・結末

愛のお荷物(1955年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

人口増加が深刻な社会問題だった頃。厚生大臣は結婚したばかりの若い男女に受胎調節を指導する計画(未婚者にはしない!避妊薬はだめ!中絶もだめ!なぜなら風紀が乱れるから!)を提出する。「産めよ増せよ」から15年。女、自分の身体の決定権がマジでねえな。その大臣の妻(48歳)に妊娠発覚し、さすがに妊娠ってひとりでにするものじゃないってわかったよなと思いきや「お前んとこの家系、高齢で妊娠しやすいんじゃないか」と言い出すし、自らの政治的立場のために中絶を提案する。自分の娘や息子の恋人(未婚)も次々と妊娠し、コントロールしようとするけどできない。自分の婚外子も登場する。てめえの性欲もコントロールできない奴が政治できるのか?皮肉がすごい。

松田青子さんの書いたもので現代の政府への(?)皮肉があった。「出産は病気ではないという無理やりな主張を続け保険の対象外にし、無痛分娩は高額にし、陣痛の痛みを母親の愛の深さに紐づけ、女性に罪悪感を抱かせるように社会通念を操作。育児手当金はすずめの涙レベルに設定し、保育園の数が足りることなどないよう気を配る。ベビーカーの子ども連れへの苛立ちと嫌悪感が噴出する、子育てに理解のない社会をつくり上げる。これでも産めるか、まだ産めるか、産めるというならさらに産みにくくしてやる。政府はトライ・アンド・エラーを繰り返したが、隠された政策は概ね功を奏し、出生率は確実に減り続けた」
これを読んでから、政治家が激ヤバ発言するたびに思ってる。「オッやってるな、子どもを産みたくない社会であることを実感させる発言を不定期に発信❕余念ないな〜」