ララン

風と共に去りぬのラランのレビュー・感想・評価

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)
4.3
「私って泣きたい時には冗談を言うの。泣いちゃうわ」

すごく良かったー!
意地っ張りで素直じゃないスカーレット。
強くあるため、彼女は弱さを閉じ込めた。
そんな彼女はプライドが高く自分勝手に見えて可愛げがない。

どんなに愛していても相手からの好意に自信が持てないと、その心は少しずつ傷付いていくし自信を無くしてしまう。
やがて心は離れてしまう。
男性がたとえ気丈に振る舞っていても、常に余裕に満ちていても、好きな相手だからこそ心は常に不安を抱えているから。

スカーレットとメラニーについてはどうしても対比しちゃう。
男性に歓迎されて女性自身もなりたいと願う女性像と、めんどくささも含めた実際の女性像かなって感じた。

過去の執着にとらわれて注がれた愛に気づけなかったスカーレットが、愛を示してくれる相手に目を向けられなかった、感謝をもてなかった彼女が悲しい。

少し素直に気持ちを、不安を伝えられれば、結果が違ったのに。
強くあるために自分を守るために強気の鎧で振る舞う彼女の弱さを見つけた時、弱さを曝け出せない彼女の小さいプライドと不器用さがもどかしく悲しかった。

オレンジの空がとても綺麗。
当時のアメリカ南部の様子がうかがえて良かった。


*好きならセリフ*

「2人ともしっかり者だが、お前には心があるし正直だ」
「ずっと愛していたが、君が振り向いてくれなかった」
ララン

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