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ライトスタッフのtorumanのレビュー・感想・評価

ライトスタッフ(1983年製作の映画)
4.5
Who is best pilot?
午前十時の映画祭にて、公開当時より2度目の鑑賞です。
原作はトム・ウルフのベストセラーのドキュメンタリーです。

舞台は1950年代のアメリカエドワーズ空軍基地。
🛩ジェット機で音速を超えようと全米の名パイロットがチャレンジする中、絶対王者として君臨する伝説的パイロットのチャック・イェーガーの飽くなき挑戦の姿と、🚀マーキュリー計画で宇宙を目指すことにした7人のパイロットたちの姿を並行して描いています。

それぞれのエピソードが凄く魅力的です。
序盤のイェーガーの音速越えに挑むエピソードでグッと掴まれます。
ここは『トップガン マーヴェリック』の序盤シーンに似ていますが、恐らくこの作品へのオマージュだと思います🤔

魅力的な俳優達が素晴らしいです。
🛩チャック・イェーガーに扮するのは、『パリ・テキサス』の脚本家であり、ピューリッツァ賞を受賞している劇作家のサム・シェパードです。
元々俳優が本業では無いのですが、ここでは映画史上に残るカッコよさ‼️
天は二物を与えてしまっています🎁

🚀マーキュリー計画で宇宙に挑む面々も個性的で、群像劇としても素晴らしいです。
エド・ハリス、スコット・グレン、デニス・クエイド、フレッド・ウォード等のパイロット選抜テストのユーモア溢れる楽しさ、訓練時の7人の絆もグッときます。
他にもザ・バンドのドラマーであるリヴォン・ヘルムやジェフ・ゴールドブラム、いい味をだしてます😊

監督は次作で『存在の耐えられない軽さ』を撮るフィリップ・カウフマン。
非常にアメリカ的な題材なのに、ヨーロッパ映画のような空気感が漂うのは、この監督の資質でしょう。🇺🇸🇫🇷

映像も素晴らしいです。
空と砂漠と飛行機の3つの要素でダイナミックな映像を魅せてくれます。
何度も現れるマジックアワーのシーンの美しさ、ラスト近くジェット機で宇宙を垣間見るシーンも凄いです。🌄

ビル・コンティの音楽も非常に印象的🎶
力強く心揺さぶるスコアは、要所要所で映画の感動を増幅させます。

今回3時間越の完全版を初めて観ましたが、全く無駄な部分も感じられず、あっという間の至福の時間でした。
映画としてのライトスタッフ(正しい資質)を備えた作品。
強くお薦めします。
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