ししまる

ジョンQ 最後の決断のししまるのレビュー・感想・評価

ジョンQ 最後の決断(2002年製作の映画)
3.5
シカゴの工場で働くジョンの幼い息子が心臓病と判明、移植手術しか生き延びる方法はないと診断。しかし、高額の手術費を払えず、病院からは退院通告を受け、ジョンは病院で医師を人質に立てこもる。
フィクションだけどアメリカの医療制度、保険制度の問題を風刺した作品で、集まった群衆やマスコミの同情を得るのが特徴。交渉に当たる警部補役のロバート・デュヴァルが良い。
公開当時、米はブッシュ政権。2009年に就任したオバマ大統領が推進した医療保険制度改革オバマケアにより法無保険者は減ってるので、背景はちょっと異なるが、根本はあまり変わってないんだと思われる。
✅メモ
製作費3600万ドルに対し世界興行収入1億200万ドル。2006年にヒンディー語映画「タタストゥ」としてリメイクされた。
ジョンが加入しているHMO(健康維持機構)は企業の提供する健康保険の一種。HMOに分類される保険会社はカイザーパーマネンテを筆頭に多く、保険会社が医療水準を決定するため保障が制限される。登録医療機関の医師はHMOと雇用契約を結んでおり、医療水準を下げることが望ましいとされ、難病などへの対応が難しいとされる。
撮影に先立つ1999年の大晦日、26歳のヘンリー・マスカは生後3か月の息子とカナダ・トロントの病院で小児科医の診察を要求。45分待つと言われ、銃を医者に突き付けて人質に取ったが、駆けつけた警官に射殺された。銃は弾が入っていないレプリカだった。マスカは病院スタッフに、息子は呼吸困難と説明したが、その後の検査で鼻をすすっていただけだったことが判明した。
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