星降る夜にあの場所で

あの夏の子供たちの星降る夜にあの場所でのレビュー・感想・評価

あの夏の子供たち(2009年製作の映画)
4.4
夏ですね~⑫

私の中では海外の若手女性監督注目度№1☆
ミア監督2作目の作品ですね。
公開当時劇場で観たのみ。

アンベール・バルザンの家族がモデルになっています。

父の生前・死後の色調変化の境界線を巧みな演出で引いてみせます。
単なる妻と娘たちの再生物語では決して終わらせない!といったアンベール・バルザンに対するミア監督の感謝と尊敬の念が滲み出るような秀作。

父の死後、意図的な脚色を一切感じさせない脚本は一つ間違えれば退屈な作品になり兼ねないのですが、名だたる先人たちの優れた作品に共通して観られるような演出で遺された者たちの 悲哀と不安を噛みしめながら目の前の現実と真正面から対峙して乗り越えて生きていくぞ!といったひとかたなるぬ決意(特に長女)がひしひしと伝わってきます。

ミア・ハンセン=ラヴはかなりの数の良作を鑑賞しているのではないかと思われます。
またそれらを吸収消化するセンスも抜群ですね。

ジェーン・カンピオンに続き女性監督2人目のパルムドール受賞にに期待したい☆彡