じゅり

雨に唄えばのじゅりのレビュー・感想・評価

雨に唄えば(1952年製作の映画)
4.6
すごい、これはすごい。バビロン観てから余韻に浸り続け、これを観なければならないという義務感に駆られてやっと観れたけどこれすごい。今年公開しましたって言ってもおかしくないくらい新鮮で面白かった。デイミアンチャゼルの気持ちが何となく分かる気がした。彼はきっとこの映画大好きなんだろうと思う。蛇ほんまに使ったらどないなるやろとか、録音がうまくいかないシーンもっと殺伐と撮りたいなとか、光あんな風に使うとワクワクするよなとか、空想のシーンは意味のわからんハリボテ使っててなんかおもろいなとか、思ってる気がしてる。バビロンではられてた伏線を回収してる訳じゃないけど、監督の気持ちが想像できて面白かった。映画撮るのって技術ではどんどん進歩して新しいものが出続けるけど、人が撮りたいと思うものは何十年前からも変わらないし、評判があがるものは永遠に残って、何十年後先の人にも変わらぬ鮮度で伝わる。こんな事をバビロンでも言っていた。長いものの一部になりたいってそういう事なんかなあ。とにかく映画、改めて好きやなあと思わさせてくれたこの映画にも感謝だし、これを観ようと思わせたバビロンにも感謝。雨に唄えばもバビロンも、同じ事言いたい気がするんやけど、バビロンはもうドス黒いところまで馬鹿正直に描いてる事がよく分かった。そこまで描けるのも現代の力やんなあでも。何でも一つ繋がってるものがあるなあと思った、深ーーー。なんか何のために生きてるのかも分かる気がした、え。深ーーーー。
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