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雨に唄えばのERIのレビュー・感想・評価

雨に唄えば(1952年製作の映画)
4.4
彼女を送って家の前でキス。そんな帰り道、雨に唄えば。だなんて、なんてハッピーな物語なの。黄色いレインコートに黒い傘。1952年に公開されただなんて信じられないぐらい斬新でテンポも良くて、今観ても新鮮な気持ちになる。


SHOWとして、名シーンに次ぐ名シーンで見応えがぎゅうぎゅうしています。タップダンスも音楽もファッションも色遣いも素晴らしい。これは名作だ。雨に唄えばのシーンは、もはや言わずもがなです。雨に踊り歌う。凄いな、主演のジーン・ケリーは歌って踊って演じるだけじゃなくてこれを監督しているのか。そしてイケメンって才能があまりある。

友人役のコズモーを演じたドナルド・オコナーも飄々としていて歌い踊るシーンは魅せてくれます。スターのかげに隠れているけど、この映画を動かす親友役として欠かせない。


サイレント映画が主流だったハリウッドに、ドンとリナという二人の大スターがいた。映画誌でも二人の恋仲を噂していたけれど、ドンは全く気がなかった。そんなときキャシーという名もない舞台女優に出会う。なんだか素直になれない二人だけど妙に気になって。そんな中、映画界にはサイレント映画がトーキー映画の波が。ドンとリナの作品もトーキーで撮ることになるのだが、初めてのトーキーに仕上がりは散々。なんとかしたい一心でリナの声をキャシーが吹き替えし、ミュージカル映画に作り直そう!とひらめく。

つくられた映画は、観客から大絶賛を受けるがリナはキャシーの存在を隠して吹き替えだけをさせようとしたけれど。結果的に、キャシーがこの素晴らしい声の主であることが世間に伝わり、二人は幸せになる。
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