RINA

マイ・マザーのRINAのレビュー・感想・評価

マイ・マザー(2009年製作の映画)
4.0
グザヴィエ・ドラン初監督作品である本作『マイ・マザー』。

本作で描かれるのは、徹底して17歳の息子ユベールとその母の愛憎劇。
時にはお互い優しさを交わせるのに、時には激しく罵り合う。

“母と子”って“父と子”よりも複雑で強い関係性があると思うのだけど、本作では父は別居しているのでそんな関係が如実に表れてる。

二人の関係は異常に見えるようで、ユベールの母に対する感情は納得できるところはかなりある。
親世代になってから見たら、もしくは親世代の人が見たらユベールの母目線もわかるのかもしれない。

母と子の関係性の他に、ドランが描きたかったのは彼がゲイであることの他者の受け止め方だと思う。
ユベールの彼氏の母が、あっさり息子がゲイであるのを受け入れているのに対し、ユベールの母は正反対。

ことごとくユベールの都合のいいようにならない母の行動や感情は、誰しもが思春期・反抗期に思う親への感情なのではないのかなと思ったり。
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