マイ・マザーの作品情報・感想・評価

マイ・マザー2009年製作の映画)

J'ai tué ma mère/I Killed My Mother

上映日:2013年12月14日

製作国:

上映時間:100分

3.8

あらすじ

僕はユベール・ミネリ、17歳。ケベック州のなんでもない町で、他の誰とも変わらない退屈な青春の日々を送っている。最近ひとつだけ、どうしても許せないものがある。趣味の悪いセーター、貧乏臭い部屋のインテリア、食べかすだらけで小言しか言わないやかましい口元まで、なにもかもが耐えられない存在—— 僕の母親だ。「なぜこんなにも受入れがたい存在なのか」、僕は自問する。人は「親は敬うべきだ」と言うが、僕には理…

僕はユベール・ミネリ、17歳。ケベック州のなんでもない町で、他の誰とも変わらない退屈な青春の日々を送っている。最近ひとつだけ、どうしても許せないものがある。趣味の悪いセーター、貧乏臭い部屋のインテリア、食べかすだらけで小言しか言わないやかましい口元まで、なにもかもが耐えられない存在—— 僕の母親だ。「なぜこんなにも受入れがたい存在なのか」、僕は自問する。人は「親は敬うべきだ」と言うが、僕には理解できない。僕は息子に向いてないのかもしれない。あの母親の根っこには、他人への愛を素直に表現できない矛盾した人間性が脈々と流れているに違いない。うるさく僕をコントロールしたがる母、次の瞬間には罪悪感を覚える母。そんな不安定な感情を持て余し、行きどころを失くして僕にぶつけてくるのだ。そんなものに付き合っていられるか。 ユベールは、毎日この欠陥だらけの母親の愛情過多と愛情不足の矛盾に振り回され、かつては大好きだった母への憎悪が膨らみ、制御しきれずにいる。ヒリヒリするティーンエイジャーならではの「理由(わけ)のない苛立ち」に耐える日々に嫌気がさしているユベールは、ある日偶然に、幼いころから親しんだセント・ローレンス川沿いの真っ赤な夕陽の下、母親が土手に腰掛けているのを見かける。野カモの群れの神秘的な声があたりに響いている。不意にひとときの安らぎを覚えるユベール。それはイノセントでただひたすら楽しかった昔の情景だった……。幼少時代へのノスタルジーに、不器用に折り合いを付けようともがく少年ユベールの決別のとき。17歳、僕は、母を、殺した——。

「マイ・マザー」に投稿された感想・評価

みつこ

みつこの感想・評価

5.0
愛情と憎しみが表裏一体。
離したくても離れない
離れたくなくても離れる、
矛盾だらけで
磁石のように吸い寄せられる
感情や関係が、複雑で面白かった。
若き生々しく荒々しい、
そして新鮮な視点が良かったです。
ヒルコ

ヒルコの感想・評価

3.5
反抗期の映画。やってることはとくべつ美化されてるわけでなく、中二病かよって部分もちゃんとあって、観てるこっちが自分の過去と照らし合わせて恥ずかしさに見舞われるところはすごく良いと思う。そんな不変の言わばありふれたようなテーマなのに、なんだかハッとさせられるのは、この監督の持つ天賦の才である、映画としての絵のセンスにあると思ったり。この若い才能を見続けて行きたいとつくづく思います。
shoco

shocoの感想・評価

3.5
グザヴィエ・ドラン監督の映画はMommyが初めて見た映画で、すごく美しくて感動したけど、こちらは美しさでいうとそこまでだった。
もっとリアルで生々しかった。

マミーは母親からの目線で、こちらは息子からの目線。

母親と子どもの微妙な関係。
母親と娘でも同じ。
kanako

kanakoの感想・評価

4.2
見ていて気持ちのいい映画ではない。でもすごい映画。

ドラン監督の映画はワンシーンワンシーンが絵画みたい。
そしてやっぱり今回も、境界が歪むような言動がずっと親子の間で繰り返されていて心苦しい。家族って、他者じゃない、みたいなそんな感じで捉えちゃったりするし、余計にややこしいのかなぁ。そこに生じる甘えが怖い。

両親共、大人じゃない。反応に反応して言葉を発する。心がどんどん言葉と遠のく。それに苛立ってしまう。親になるのは誰も教えてくれないし、自分の親しかサンプルを知らない、それって怖いよなぁ。

ドラン監督の社会の見方、人の関係性の見方、社会と芸術の距離感が本当に本当に好き。彼の目は深いなぁ。
kei

keiの感想・評価

3.8
ドランの作品はもうアート。
これ作ったのが19歳ってもう天才すぎる

母と息子の怒鳴り合いはすごかった


母親のことは好きなのにその場の感情できつく言ってしまう
でもお互いが好きなのは、愛してるって言葉もよく言っていたからわかる

あと、絵の具のシーンがすごい好き。
撮り方とかすごいオシャレなのにストーリーが重いのがドランっぽくていい。

そして、ラストのあの映像をラストシーンにするところがすごいセンス感じる
netfilms

netfilmsの感想・評価

3.9
 16歳の息子と母親との食卓を映したファースト・シーンから目が離せない。母親の食べ方がいちいち気になり、思春期ならではのファッション・コンプレックスを隠そうとしない主人公。学校への送り迎え中には些細なことで癇癪を起こしすぐにケンカになってしまう。これはドラン自身と母との思い出を綴った自伝的作品である。思春期なら誰でもあっただろう母親との不和や反抗。何かにつけて口うるさい母、それが鬱陶しい息子。そういう感情がこの映画の中では、父親を除いては他者を媒介とすることなくエモーショナルに伝わり、息子と母親の中だけで綴られるシンプルな物語としてしっかり成立している。主人公は母親への不満を決して恋人や担任にもらすことはなく、母親の方も友人や父親に話そうとしない。あるいはそういう感情の吹きだまりをドランは積極的に描こうとしない。主人公にとって感情が爆発するのは母親に対してだけであり、母親から見てもそれはまったく同じである。

 母親は死んだと先生に嘘をつくのは、トリュフォーの『大人は判ってくれない』と同じ手口であるが、寄宿学校での生活やドラッグ、同性愛の描写はきわめて現代性に満ちている。一つ一つのショットの活き活きとした躍動感や絵画的な構図も、既にこの処女作から非凡な才を見せる。特に後半のドリッピングをスロー・モーションで捉えたシーンの美しさは、若者たちの心を鷲掴みにする素晴らしさを感じた。音的に言うと、お皿を何枚も割るシーンがあったが。ドランはあえてその音を聴かせない。自分の美意識で意図的に消そうとしているのがわかる。それは後半の寄宿学校の仲間とのクラブでのキス・シーンもそうだし、自分を気に入らない生徒2人にボコボコに蹴られるシーンのうめき声も、BGMをアフレコで被せることで、一切の現実音を消している。そういう不快な現実音への配慮が非常に素晴らしい。
みちる

みちるの感想・評価

4.3
19歳の作った作品にしては全てのセンスが良すぎて序盤は疑いながら見ていたけど、途中から内容にのめり込んでいました。

親子のヒステリックラリーが生々しいのと、10代の痛々しい母親への反抗心とそのジレンマが鮮明に言語化されているのが好き
あーーーこのかんじわかるなーー
自分も十代の頃母親と調子が仲良く悪くてこんなかんじだった

母親も必死になって理解しようとするのに
それが子供にとっては違う方向に、。
そうじゃないんだよって言いたくても伝わらなくて。
お互い子供だから親だからわかる。
みたいなの結局ない。
映画の2人は過去ばかりに囚われてあの頃は良かったって今を見ようとしてない。
本当にはがゆい。
だからこそ彼の存在や先生の存在にホッとするし。
父親に見せた顔が本当の顔なんだろうな。
あんな無邪気な顔を母親にも見せなよって。

今日ぼくがしんだら?
明日私もしぬ。

ってセリフすごいすきだなぁ
maaaaaao6

maaaaaao6の感想・評価

4.0
シンプルだった。そしてあのラストシーン。やっぱこの人天才。これ作ったとき19歳?信じられなーい。初期作品らしいあざとさがあるとこも可愛い。ドランの映画はセクシュアルにフォーカスを当ててるところと全く当ててないところに意図を感じるから好き。これは後者。
終始ぐうぅぅって苦しくなるから恋人とのシーンがなんかホッとする。セックスのシーンもほんの一瞬だったけどなんて愛に溢れてるんだ!
忘れてしまわないように言葉にする愛してるがしんどい。ユベールは確かに、存在としての母を殺した。



























これは本当に思春期一時期だけのお話なのかな?先生と父親の関係の方が真意なんじゃないのかなって思っちゃった。だってこの「若き天才」がそれこそ思春期真っ只中に書いた脚本だし…。もっと達観してそう。親サイドの心情までリアルに描けるのに?考えすぎか?あーでも恋人の「大人になれよ!」ってセリフもあるしなあ。全てを親のせいにしてる正真正銘の16歳なのかなあ。何言ってるかわからなくなってきた。

最後はやっぱり和解でなく、決別だったんだろうなあ。
misato

misatoの感想・評価

4.2
ドラン作品は何度見てもええのう。これ19歳で作ったのは本当に才能しか感じない

終わり方がまたいい、super 8フィルムの感じ
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