くずみ

素浪人罷通るのくずみのレビュー・感想・評価

素浪人罷通る(1947年製作の映画)
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サイレント時代からのキャリアゆえか、言葉に頼らない描写が巧み。天一坊の扱いが、どんどん高貴な人のそれになっていくこと。将軍を前にした臣下の身のこなし。封建時代の人々の姿を、映像を重ねて実感させる。

描写に過不足があるのはGHQ検閲の影響かもしれない。それでも役者の芝居はたっぷりと。伊賀亮、越前、伊豆のそれぞれの理を聞かせる。大詰めの阪妻を見ているとすべてがどうでもよくなる。まさにスター。
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