素浪人罷通るの作品情報・感想・評価

『素浪人罷通る』に投稿された感想・評価

チャンバラなしでチャンバラ時代劇的な面白さを追求してみせるという、とんちのようなことを見事やり切った傑作。単に「チャンバラのない時代劇」ではない、「チャンバラがない(のに)大チャンバラ娯楽時代劇」み…

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4.5

【親子の再会】

天一坊事件をバックボーンとした、伊藤大輔監督による「宿命」と「業」をテーマに取った時代劇で阪東妻三郎主演による時代絵巻。

伊藤大輔監督の戦後復帰第一作であり、助監督は彼を師と崇め…

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父吉宗に一目会いたいと願う天一坊。伊賀亮は大芝居を打ち、鷹狩りの日に願いをかなえる。自分は、御用提灯の波の中へ。御用提灯で終わる伊藤大輔作品は多いが、本作は不思議と悲壮感がない。伊賀亮の覚悟が伝わっ…

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一
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定説ではとんでもない詐欺師とされている天一坊を幼気な息子に、伊賀亮を義人にと、講談の大ネタ天一坊事件を反転させたストーリーが単純に面白い。横移動が印象的な撮影もバッチリかっこいいが、やはり伊賀亮を演…

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さっ
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おもしろい。チャンバラ禁止令時代の映画らしいがラストは斬りたくて堪らんという悶絶が伝わってくる
yuka
3.8

将軍たる父に一目会いたいという子の純真な想いに打たれ、決死の覚悟で会わせようとする阪妻

父子がほんの一瞬顔を合わせるシーンが良い

大岡越前の粋な計らい

殺陣シーンを禁止されていた頃とのことで地…

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4.3

御用!御用!と取り囲まれるバンツマ、抜けるような青空をバックに逆巻く髪。最高。

江戸への歩みと、切り替わる地図の多重露光。
引き裂かれた親子。一瞬、無言の会話。
チャンバラだけが時代劇ではないね。…

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yasu
4.5
伊藤大輔、坂妻の2本立て。終戦から2年、映画のエネルギーにあてられる。ラスト、主らの手柄にせい!の大見得、かっこよすぎる。
親子の再会の刹那的な視線のやりとり。「御用」の提灯が屋根瓦の上で波のように蠢くショットが凄い。
徳川吉宗、松平伊豆守信綱、大岡越前守がやり合うシーンが歌舞伎みたいな仰々しい芝居で良い。ザ・封建社会。様式美。
いまなら本物の歌舞伎も楽しめるかも。開眼した感がある。

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