素浪人罷通るの作品情報・感想・評価

「素浪人罷通る」に投稿された感想・評価

TsutomuZ

TsutomuZの感想・評価

3.8
「誰一人斬ることもない大殺陣」(京都文化博物館)

GHQによる指令によってチャンバラが撮影できなかった時代の時代劇。
検閲を通すために天一坊事件を封建制度による悲劇に書き換えている。そこに「瞼の母」的なるものがあることと助監督加藤泰であることのなんたる偶然。

ラストの大捕物シーン、阪妻の睨みと伊藤大輔の演出は圧巻。
御用提灯は御誂次郎吉格子といい弁天小僧といい、伊藤大輔の好きなモチーフなのだろう。

戦後第一作と言っていい時代劇なのに、さすがの大映美術衣装。戦災を免れた京都だから21世紀の今よりも豪華。
rico

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3.9
阪妻は声隠しも兼ねてか、台詞がなんとも聞き取り辛く、聞こえたところで私の頭が悪いのでイマイチ台詞が分かりづらいのが残念。
しかしながら、伊藤大輔らしい移動撮影が溢れ、流れるような編集が素晴らしい。井戸の使い方、ラストの高さなど、演出も冴えている。多少クドイが技巧的で感嘆。
芝居がかりすぎて何言ってるか分からない阪妻。
すれ違い様にようやく対面する親子のカットバックで泣く。

このレビューはネタバレを含みます

2回『見得を切る』が、コレが図抜けて格好いい。
ラストのセリフは痺れた。
VOL.5 P57