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裏窓のzentのレビュー・感想・評価

裏窓(1954年製作の映画)
3.6
今見るとツッコミどころ満載だけど、この映画でしかお目にかかれない舞台設定だったり雰囲気だったりがあるので満足度は高い。

一つの部屋の中の会話劇で成り立っているこの映画は、隣に住んでいる人はなにをしているんだろうと気になってしまう人間の性質をうまく突いたもので(しかも主人公は骨折して車椅子に乗っているため余計に外が気になっているって設定もいい)都市部を集合住宅が占めるようになったことで生まれる欲求を描いた都市映画と見ることもできる。

覗き・窃視をテーマにしたミステリーは我が国でも江戸川乱歩「屋根裏の散歩者」や「湖畔亭事件」などがあるけど、ところ変わればこんなにテイストが変わるんだ~と発見があったのも面白かった。

往年のグレース・ケリーの美しさだけでも見る価値あり。
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