けんウークピック

劇場版 機動戦士ガンダム00(ダブルオー)-A wakening of the Trailblazer-のけんウークピックのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

4DXで鑑賞。
思いがけず4DXとめちゃくちゃ相性が良かった……!ようやくELSともガンダム00とも分かり合えた気がする……

公開当時劇場で見た以来の二度目の鑑賞だったけど、正直当時はピンとこなかった。
・戦闘シーンが色々起こりすぎてて早い&ごちゃごちゃしててイノベイターならぬ身には状況把握できない。
・ELSとの対話のシーンにちょうど集中力が切れてきて、超兵ならぬ身には思考が追いつかない。
ここが大きかったのだが、なんとヴェーダならぬ4DXのバックアップにてこれが解決できてしまった。
戦闘シーンは座席が動く臨場感でパイロットへの共感を保ちやすいし本筋に集中できる。
ELSとの対話のシーンも、座席がゆっくりと動くおかげで本当に対話してるかのような没入感があった。
邪道かもしれないが、ただアクションを派手にするのではなく、映画との対話をサポートしてくれるような4DXで最高でした。

テレビシリーズからの劇場版だけど、物語展開とか30分枠のテレビというメディアじゃ絶対つまらなくなるような展開を映画という形で完成度の高いものにしているのがすごい。ELSとの対話のシーンとかテレビでやったらかなりキツイけど映画だとすごくこの2時間が帰結していく感情が芽生えて映画的感動がある。
それと同時に過去のキャラが活きてて嬉しい。
今までの話と全然違うスケールと展開で「期待外れ」にもなりかねないのになのに、既存の各キャラに与える役割、立ち位置、パワーバランスが本当にうまいせいで上手く00らしさを残しているし、キャラのファンとしても楽しめる。何より00で度々出てきた「対話」をこれ以上ない形で語り尽くしてるのが良い。メッセージもちゃんとこれからSFと侮り切れない絶妙な「ありえそう」感がある。映画始まるまでこんな話になるとは思ってなかったけど…
間違いなくガンダム界の名作です!

音響とかも進化してるのか、思い出よりもELSの放つ甲高い音(共鳴音?)も恐怖を誘うものだし。
あと、刹那の感情の変化も良く観ることができた。最後の刹那、一度目はそのビジュアルが衝撃的すぎたけど、二度目で観るとそのいままでにないほどの優しさが見受けられる。
あぁー良い作品だぁー!
映画の技術が進んで、また過去作の魅力に気がつけるなんて、それはそれで00っぽくてとても素敵でした。