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シシリアンのdahのレビュー・感想・評価

シシリアン(1969年製作の映画)
3.3
ジャン・ギャバン、アラン,ドロン、リノ・ヴァンチュラ、当時のフランス映画界3大スター共演作として話題だったのだとか。ストーリーに特筆すべき点があるわけではないけれど、冒頭チェーホフの言葉がテロップに映し出されながら流れ出すエンニオ・モリコーネの仄暗く繊細で美しいテーマ曲から、フィルム・ノワールの世界にあっという間に引き込まれてしまう。
ギャバン御大が食卓でパスタを取り分ける所作の、なんとも素晴らしい無造作さが脳裏にこびりつています(ぜんぜん重要なシーンではないんですけどね)。頭が良いんだか悪いんだか分からないがとにかく軽薄そうなドロン、いつもニガ虫を噛み潰したような表情で気難しそうだが気骨溢れる刑事のヴァンチュラ、それぞれの魅力が出ていますけど、正直ヴァンチュラは脇役ですね。
大好きな作曲家エンニオ・モリコーネの作品に初めて出会ったのも、この作品でした。音楽だけでも一見の価値があります、素晴らしいスコアです。
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