前作で、全身に放射性有毒物質を浴びたためにモンスターになってしまったメルヴィンが、本作では海を渡って日本にやってきました。
シリーズ物は2作目になるとマンネリ化が進んでつまらなくなることが多いのですが、本作では、グロさ、おバカ度ともにパワーアップしております。
前作でのメルヴィンの大活躍により悪者がいなくなって平和な街になったトロマヴィル。
悪徳企業の“アポカリプス(Apocalypce)社”はこの街を放射能処理施設の建造をはじめとした環境破壊の基点としょうとしていた。
そうなると、モンスターが邪魔になるので、アポカリプス社は多くの殺し屋をモンスターに仕向けて抹殺しようとする。
しかし超人的戦闘能力を持つモンスターに誰もかなわず、全員残酷な方法で返り討ちに遭ってしまう。
困ったアポカリプス屋の幹部は、日本でモンスター退治の薬品が開発されているのを聞き、狡猾な手段を使いモンスターを日本に向かわせるのだが・・・
といった感じです。
前作でも感じましたが、本作のスタッフは東洋文化に非常に興味を持っているようで、多少歪んでいますが、本作では日本愛がさく裂していますね。
アポカリプス社関係以外の日本人がみんないい人。
サラリーマンの一部がちょんまげ姿だったり、相撲や歌舞伎の描写に変な部分があるのですが、こういった描写が不快に感じないのはその日本愛のおかげでしょう。
体質的に受け入れにくいギャグもあるのですが、主人公がバンザイをしたら盆栽がでてきたりするダジャレのギャグもあり笑ってしまいます。
原宿あたりで踊っている竹の子族風の若者に、あのギャングのような若者と主人公がつぶやいたりするのも面白いです。
関根勤がテレビ関係者として多くの場面で出演。佃煮研究家として漫画家の永井豪先生。
そして、モンスターが日本に来る大きな目的である父親役に安岡力也が扮しています。
日本でモンスターと仲良くなる日本人娘役に、元セクシー女優の桂木麻也子。
彼女がなかなかいい味を出しているんですよ。
悪党の鼻がたい焼きになったりするあたりはまだかわいいのですが、人体で刺身を作ったりするその他のグロ描写はなかなかキツイものがあります。
悪の会社名がアポカリプス社なんですが、この名称にピンとくる映画ファンも多いはずです。
悪がはびこりだしたトロマヴィルの街にある映画館に、ロイド・カウフマン(本作の制作・監督)の映画がかかっていたのを、“Apocalypce Now”(地獄の黙示録)に変わってしまうシーンがそれです。
実際にロケが行われた東京の風景が今や懐かしく感じられるのも、本作の魅力かもしれません。