Tetsuya

海峡のTetsuyaのレビュー・感想・評価

海峡(1982年製作の映画)
4.3
昭和30年頃、自然環境の厳しい津軽海峡で起こる青函連絡船の事故を根絶し、本州と北海道に人の歩ける道を通すために、25年の歳月をかけてあらゆる困難に立ち向かい、青函トンネルの貫通に人生をかけた人々の物語。
私が一番注目したのは、日本一のフォーカスマンとして呼び名も高い木村大作さんのカメラワークです。
「八甲田山」では雪の恐怖を、そしてこの「海峡」では水の恐怖、そして吉永小百合さんの美しさを余す所無くフィルムに焼き付けてあって、その迫力に圧倒されました。
本当に素晴らしい日本が誇るキャメラマンだと思います。
ラストに高倉さんと吉永さんが、万感の想いを込めてお酒を酌み交わすシーンは心から感動しました。
20年以上もの長い間、いろんな物を犠牲にしてまでも一つの仕事を貫き通す。
トンネルも道だしそれもまた人生の一つの道。
素晴らしい映画でした。
Tetsuya

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