このレビューはネタバレを含みます
インディー・ジョーンズ シリーズの第4作品。
前3作と比べて、お話があんまりな感じがするのは、インディーシリーズのファンなら誰もがもつ感想だと思う。
『最後の聖戦』で奇麗にまとめておきながら、なぜ今回『蛇足』とも思われるこの映画を作らねばならなかったのか?
それはハリソンフォードがインディーシリーズにケジメをつけたかったからだと解釈した。
実際、DVDのオマケ映像でも、ハリソン・フォードの誘いかけでこの4作目の企画が始まったとされている。
ここから先の記述は観てない人には強烈なネタバレを含みます。
ラストの結婚式シーン。
定番の花嫁のブーケトスシーンは無く、そのかわりインディーのトレードマークの山高帽が転がってゆくシーンがある。
通常なら、インディーの息子が拾い上げ、帽子を被って終わりそうなシーンであるが、本編では「おっと、これは俺のだ!」と言いたげに、インディーが息子から帽子を奪い被る。
このシーンこそが、今回ハリソンフォードが伝えたかったことと、強烈なメッセージを感じた。
インディー・ジョーンズ・ジュニアにこのシーリーズを引き継ぐ事無く、自分の代で終わらせるのだという強い意志が感じ取れる。
インディージョーンズシリーズを愛してやまないハリソンフォードが、年老いてゆく自分に鞭打ってまでも(失礼!)、この4弾を撮っておきたかったのはそういうことなのだろう。
見所としては、いままでは、未開発の地での逃走シーンが多かったインディーだが、この映画では街やキャンパス内をバイクで逃走するシーンがみられ斬新で面白い。
あと、往年のファンがニヤリとするような過去のシーンも散りばめてある。
機密倉庫にチラリとパンドラの箱があったりとか、息子の名前に『犬の名前みたいだ』と言ってみせるくだりとか(インディ自身も犬の名から頂戴した)…。
あまりギラギラしてないフェロモン控えめのインディー・ジョーンズも悪くないですよ、ご堪能下さい!