このレビューはネタバレを含みます
原作を読もうとしてたんですが、これは台詞を音で聴きたいなあ、と思って映画から入ってみました。
大したことは全然起こってなくて、ほぼ大阪の旧家の四姉妹がたらたら喋ってるだけで、それも七割がた三女の縁談の話だし、特にテンポがいいわけでも、映像に面白みがあるわけでもないのに、それでも飽きずに観られて不思議なくらいだった。
記録映像を観るような、わりと淡々とした気持ちで観てたけど、東京へ発つ鶴子の「今年は、きょうだい揃うて京都に花見に行けへんなあ」という台詞に突然めちゃくちゃ涙が出てびっくりした。
石坂浩二(というか貞之助)が何考えてるのかずっといまいちわからなかったんですけど、多くを語らないラストシーン、好きでした。若い頃の石坂浩二は、人懐こそうというか、かわいい顔だな。
白石加代子みたいな人が出てきたなと思ったらご本人のようですね。一瞬なのに妙に印象に残りました。さすが。