ぽぽん

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのぽぽんのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。多少の脚色はされているとしても実話というところに驚き!
捕まえれるものなら捕まえてみろ!か。10代から詐欺師ってすごい。

詐欺内容や逃亡劇は天才すぎて見事すぎるからもうそこに関しては言えることないけど、大好きな両親の離婚によって傷ついたり、大事なものを取り戻すためにもがいたり、誰かに頼りたくなったり、そういう若者ならではの葛藤や苦悩が上手く表現されているなと思った。
たった2週間の勉強で司法試験にパス(これも実話かまでは知らないけれども)する完璧な頭脳はあっても心はちゃんと感情に満ちている。

そしてトム・ハンクス演じるカールがまたいい。FBIいうすごい組織に属しているけど何度もフランクに出し抜かれて。
最初は躍起になって追いかけていかにも堅物刑事ってかんじだったけど、徐々にフランクを理解というか受け入れていく人間味が出てきて、追いかけつつも優しく見守るかんじが出てきたところが素敵すぎる。
フランクも決して嘘をつかないカールだからこそ、この人は信じられる大人なんだと思えたんじゃないかな。

フランクのやったことは詐欺で、もちろん犯罪。でも物理的に誰かを傷つけたりする犯罪ではないから、暴力シーンが苦手な私はそういう部分でも安心して観れた。

そしてカールがフランクを捕まえて、はい映画終了!じゃなくて、エンディングで彼のその後についての説明テロップが入っていたのがまた良かった。映像がなくても、文字だけで伝わることもある。だからこそ余韻に浸れたというか、彼らのその後が想像できて穏やかな気持ちになったというか。
フランクとカールの関係性に大拍手👏

60年代の話やから現代とは違うけど、結果的にフランクのおかげで今の偽造防止の小切手やなんやらの制度が整ったという点にはすごいことだし、逆に肩書きというかレッテルによって昔も今もその人は大きく判断されるというのは時代も国も関係なく変わらないんだなということも実感した。

あと、子供は自分を信じ続けてくれる大人が1人でもいればそれを裏切らないんだよな。考えさせられた。
ぽぽん

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