田中稔也

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンの田中稔也のレビュー・感想・評価

4.3
タイトルが「Catch Me If You Can」にも関わらず、冒頭から既に捕まっているシーンから始まるのは一体どういうこと!?
と思いつつ鑑賞。見終わってみれば、納得しかない構成だと気付かされる。
結局のところ、刑務所に入れられただけで、フランクの心は捕まっていなかった。そして、再び逃げようとした時のカールの言葉で完全にCatchされてしまったのかなと。
愛する父親にも恋人にも、自分を嘘で塗り固めてしまったせいで、本音で話せる人が周りに誰もいなくなってしまったフランク。そんな中で正直に話ができるのは、自分を追い続けているカールだけ。カールもフランクに対して愛着が湧いてしまっている感じの奇妙な関係性というか友情は、ルパンと銭形のとっつぁんを彷彿とさせる。

これはノンフィクションでクライム映画である前にバディムービーだと思いました。こういう男の友情みたいなの好き。