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キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンのnaoズfirmのレビュー・感想・評価

3.8

天才詐欺師🎬

ストーリーは天才詐欺師とFBIの攻防を描いた作品でした。主人公演じるレオナルド・ディカプリオ、彼を追うFBI捜査官演じるトム・ハンクスの演技力は素晴らしかったです。そしてオープニングはめちゃくちゃカッコいいです。

今作の見所は何と言ってもフランクとハンラティのかけです。フランク少年は心にポッカリと穴が空いており、しばしばその苦悩は孤独感となって彼に襲いかかっていました。彼が『少年』である事を思い出させてくれる、上手く魅せています。そのおかげで今作は「華麗な手口で世紀の詐欺師として名を馳せた彼も最後には正義の名の下に逮捕され今や監獄の中です。」で終わってほしくないと思っていました、らそしてその想いをハンラティが叶えてくれました。フランクの心に空いた穴をハンラティが彼なりに埋めてくれる、、彼の存在が無ければ今作に魅力なんてない。これは実在の出来事に隅々まで忠実なクライムストーリーではなく、肝心な所で優しく盛り付けられたヒューマンドラマであるが故にここまで愛されているのだと思いました。

"今作のモデル"
フランク・ウィリアム・アバグネイル, ジュニアは、アメリカのコンサルタント、実業家であり、信用詐欺や小切手詐欺、身分詐称、脱出などを行った過去を持ち、実際に詐取した金額はそれほど突出したものではないものの、その手口の巧妙さ・大胆さ・鮮やかさなどからメディアで大きく報じられ有名になった人物です。また航空機パイロットや医師・連邦刑務局職員・弁護士など様々な人物・職業になりすましたことで話題となりました。その後はFBI経済事犯対策班に協力し、安全対策に貢献。FBIアカデミーで教鞭もとるほか、FBIナショナルアカデミーで、全米の地方自治体・州・連邦の法執行機関を指導するプログラム作りにも携わりました。1980年に自伝『Catch Me if You Can』を出版。これを基に2002年に映画化、2011年にはブロードウェイでミュージカル化もされています。そして、アバグネイル著書に書いた名言がとても印象的でした。

「どれだけの問題を抱えていたとしても、その問題にちゃんと責任をとれば、世界は何度でも私たちにやり直すことを許してくれる。私たちはそういう素晴らしい世界に生きているんだよ。」

「私は人生をちゃんとやり直すことができた。この世界は本人が望むなら何度だってチャンスをくれるんだ。」

「シンプルな仕組みを作る方がはるかに難しいのです。それは愚か者がどんな使い方をするか想像もつかないからです。」

この3つの言葉が特に胸に刺さりました。

また作中では
「Two little mice fell in a bucket of cream.

The first mouse quickly gave up and drowned.

The second mouse... wouldn't quit.

He struggled so hard that eventually he churned that cream into butter and crawled out.」

というものがありました。

意味は「2匹のねずみがクリームの入ったバケツに落っこちてしまいました。1匹はあっさり諦めておぼれてしまいました。でも、もう1匹は…諦めませんでした。必死にもがいた挙句、ついにクリームがバターになってそこから這い出すことができたのでした。」この言葉もとても印象に残りました。
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