せいけ

トムボーイのせいけのレビュー・感想・評価

トムボーイ(2011年製作の映画)
4.5
主人公のロールを男の子とも女の子とも判別したくないなと思う
自分の違和感なのか正直な感性なのか言語化する術を持たない子供を瑞々しく繊細に描いている
映画は顔だとよく言ったものだが主役の子が中性的な雰囲気で題材に絶妙にマッチしていた
小さなシチュエーションの中からサスペンスを生み出していくストーリーテリングと子役の子たちから実在感を生み出していくセリーヌ・シアマの力量を見せつけられた
思えば生まれたときから自分で決められるものは意外と少ないと感じる
アイデンティティの幅が広がりつつあるこれからの時代により響いてくる作品なのかもしれない