トムボーイの作品情報・感想・評価

トムボーイ2011年製作の映画)

TOMBOY

製作国:

上映時間:82分

4.1

「トムボーイ」に投稿された感想・評価

Momo

Momoの感想・評価

4.0
だいぶ前にフランスの高校の授業でみた作品。
「ミカエル」として地元の子どもたちと仲良くなって行く女の子。
男の子の仕草を真似したり、子どもながらに「男っぽさ」を観察してるんだなと思った。
変にジェンダーについて踏み込み過ぎてないのが逆に良いなと思った。
最後に謝罪に行くために、着させられた青いワンピースが印象的。
ゆみこ

ゆみこの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

トムボーイってそういうことね!

途中で彼女の性器が映されるまで、完全に男の子だと思ってた。
それにしても美少女。



母親の決断と対応が正しいとは思わないけれども、自分の子どもがもしそうだった場合、自分には何ができるだろうと考える。


子どもであり、純粋であるだけに、痛々しくて苦しい。

彼女の行く先には多くの困難があることは予想できるが、最後の最後に彼女がはにかみ笑いをして終わるラストに微かな希望を感じた。


途中で出てきたプールが、最近観た『Treasure island』の場所で嬉しかった。
EDEN

EDENの感想・評価

4.1

このレビューはネタバレを含みます

03/12/2020

1回めにみたときは、流れる空気の優しさやおうちの様子や風が葉っぱのあいだを通る音がとにかく好きだ、と思ったけど2回めにみたら残酷性をもっと強く感じた。特に、「女の子にキスするなんて気持ち悪い」という言葉を聞いて、ミカエルのズボンをおろすことになったLisaのシーンとか。

お母さんの I’m not doing this hurt you, or to teach you a lesson. It doesn’t even make me sad that you want to play a boy. I’m doing this because I have to. という言葉。

彼がトランスジェンダーかどうか、そういう話ではない。A portrait of lady on fire が、「レズビアンの話」ではないのと同じように。この映画をみた人たちからの言葉の中に「男の子になりたかった子供のころを思い出した。」という年配の方々からの感想もあったらしい。セリーヌシアマがインタビューで、この映画を時や場所を超えた物語にしたかったと言っていたのもうなづける。

性別を二元的に捉えるのって、どう考えても暴力的だし不可能だよね、と思わずにはいられないし、I’m a boy because I say so, よね、観ながらずっと思っていた。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

4.0
【セリーヌ・シアマは簡単に問題を解決しない】
本作は性同一性障がいを描いた作品。LGBTQ映画を始めとして、この手の映画というのは《障がい》を声高らかに語り、悲劇的展開を魅せたり、問題を克服し自分の人生を掴むところに力点を起きがちだ。しかし、『ぼくの名前はズッキーニ』や『BANDE DE FILLES』を観れば分かる通り、セリーヌ・シアマは安直な解決やドラマチックな展開を拒絶します。多くのLGBTQ映画が、自分の居場所=群れを探すのに対し、彼女の描く映画は群れに入ることが決してゴールではないと主張し続けている。

『トムボーイ』の場合、引っ越してきた少女ロールが《ミカエル》と名乗り、学校に通うようになるまでの期間でキッズ集団に混じって遊んだりします。集団に入るんだけれども、どこか壁を感じるという様子をショットだけで見せる。少年少女が群れて駄弁るところを横にパンしていき、退屈そうにするロールを描くことで彼女の孤独を描くのです。また、ロールはまだ性同一性障がいとしてのアイデンティティを確立していない。なんとなく、自分は男の子なんだと思っているのだが、男の子と女の子の違いはよく分かっておらず、モヤモヤとしているところも、これまたショットだけで語らせる。ロールが鏡の前で自分の筋肉を見つめている。そして胸に手をやり、首を傾げる。性同一性障がいの人が、自分の身体の違和感に気づく瞬間を捉える点だけでもこの映画がいかに問題を誠実に見つめているのかがよく分かる。そして、結局のところこの映画は、宙ぶらりんな結末を迎える。そう簡単に問題を解決しない。人生は続くのだから。そういったエンディングを用意することで、我々観客は、自分の知らぬ問題を心の家に持ち帰り反芻する。簡単に消化させないことこそが、社会問題を提起する映画の役割であることを痛感させてくれる傑作でありました。
[偽りの自分から一歩踏み出すとき] 90点

カンヌ国際映画祭予習企画第一弾。今回、セリーヌ・シアマは監督四作目にして初のコンペ入りを果たしたのだが、世界的にシアマの名前を知らしめた作品が監督二作目の本作品だった。日本ではデビュー作『水の中のつぼみ』や脚本を担当した『ぼくの名前はズッキーニ』の方が有名であり、本作品はフランス映画祭及びル・ステュディオで上映されたにも関わらずソフト化には至っていない。

父親に車の運転を教えてもらっている主人公ロールのカットから始まる。10歳のロールには妹ジャンヌがいて、両親とパリ郊外のマンションに新しく引っ越してきた。あと少しで新しい弟も産まれる予定だ。いつもタンクトップに短パンでウロウロしているロールは、見た目は少年そのものであり、同じマンションの子どもたちの集まりにも名前はミカエルであると嘘をついている。ロールは体が"男の子"ではなく"女の子"であることを、近所の子供達には隠していたのだ。しかし、明確に"性同一性障害"などに言及されることもなければ、ロールがどうして男の子として振る舞うかまでは言及されない。すべてを"普通のこと"としたいのに、"普通ではない"と区分されてしまうことに最初にぶち当たる壁という話なんだろう。

サッカーのシーンは映画の中でも象徴的なシーンである。サッカーは足を使ったゲームなのに足はほとんど映されず、ロールの興味の中心である上半身に映画の興味も中心に置いている。チーム分けのためにシャツを脱いで上裸になる、口に溜まったからツバを吐く、といった"何気ない"行為に対して目が行き、ロールがそれをミカエルとして繰り返す姿を追っている。ロールは繰り返しを達成して"何気ない"姿を何気なく晒すことで、"男の子"たちに仲間入り出来ると思っているし、実際出来たのだ。こんな感じで、ロールは周りの世界に、自分なりに適応していこうとする。立ちションは出来ないが、海パンに粘土を詰めて股間の膨らみっぽくすることは出来るし、髪を短く切りそろえることも出来るのだ。

一方、ミカエルはリサという少女に好かれていて、二人はいい感じの空気なんだけど、リサはミカエルが女性であることには気付いていない。妹のジャンヌを含めて、リサや男の子たちと遊んで夏が過ぎていくが、新学期を迎えるに当たって、少しずつだが不穏な空気が忍び寄ってきていた。

結局、外では"男の子"で家では"女の子"という二重生活は両親にバレてしまい、彼らはロールに決着を付けさせようとする。ここまで1時間ほどロールの行動を観てきたなら、両親の行動が少し憎たらしい部分もあるんだが、彼らから考えてみたら混乱するのも分からなくはない。実際これくらいの強制力を持った変化が訪れないと、ロールが余計に傷付くだろうことは想像に難くない。

父親はロールが男だろうと女だろうとどっちでもいいし、本人の好きにすればいいと思っているようだが(突き放している訳ではなく優しく受け入れている)、確かにそれでは根本的な解決にはならないし、"何がいけないんだ?"という問いに"何もいけなくないから、どうしていいか分からない"と返す様な感じが痛々しい。

基本的に私は俳優を褒めないんだが、今回ばかりはロール役を演じたZoé Héranの中性的な魅力は非常に評価したい。視線の動かし方みたいなちょっとした所作も性別なんか超えた"人間的"なものであって素晴らしい。妹役のMalonn Lévanaもまた素晴らしく、図らずも姉ローレの秘密を知ってしまったのに、彼女に協力して外では"兄がいる"と言ってあげる優しさに感動した。バレてしまった後、姉妹が一緒に寝るとこの美しさは異常。

最終的に理解者を得たように思えるラスト。あの笑顔はそれに対する感謝と共に、その先にある新たなフェーズに突入したロールの意思表示とも取れるんじゃないか。クローゼットから出た少女が、本当の自分をさらけ出すのはまだまだ先の話なんだろうけど、偽らずに生きる道の第一歩を踏みしめたロールを、我々で祝福しようじゃないか。
mai

maiの感想・評価

3.9
男の子になりたい少女ロール、男の子として振る舞う時はミカエルと名乗る、そして女の子に恋をする
リバーフェニックスのような中性的な美しさを持つ少女のうっすらと続く葛藤、子供だけの世界でピュアな笑顔と柔らかな物語に余韻が残る
natsumi

natsumiの感想・評価

4.2
凄く良い。男の子になりたい女の子のお話。主人公の演技がリアルでトムボーイの設定に対して説得力があり、周りの子供たちも上手で全体の空気が自然体で良い。いつ女の子かバレても良さそうなため、様々なシーンでハラハラさせられた。繊細な心情描写にたまに泣きそうになる。こういう子達が辛い思いをしなくても自分らしく生きられる良い時代にいつかなってほしい。主人公は世間的には“嘘をついていた”のかもしれないけど、嘘ではないんだよなぁ。

最近見た水の中のつぼみと同じ監督、セリーヌシアマ作品だと今気づいた。
Norika

Norikaの感想・評価

4.2
ラストが最高。映画の中の時間の流れ方と空気感、家族の生活と友達との過ごし方、全てが好き。
白か黒かはっきりつかない気持ちにそっと寄り添ってくれるような映画
とても好きでした
Asianlily

Asianlilyの感想・評価

4.4
記録。フランス映画史上1番好きなやつ。ただのLGBTものってわけではなく。ピンク色とか嫌だったり、ボーイッシュに憧れるみたいな、自己がゆらゆらしてる時期って誰しもありそう。自分を重ねて見てしまう、すごく上手い映画。主役の子の演技、圧巻。
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