納豆という概念

トムボーイの納豆という概念のレビュー・感想・評価

トムボーイ(2011年製作の映画)
4.7
無垢ゆえに生まれる残酷さと、無垢ゆえに違和感なく浸透していく救いを完璧に描く手腕はさすがセリーヌ・シアマ。
心の微細な動きに潜む光と影を捉えるのがうまい。
そしてそれを感じて、心動かされる自分自身も救われるような気がしてくるから、この監督は一生追って損はないはず。
ストーリー上主人公と対立することになるキャラクターさえ観る人のどこかしらと重なり共感や愛おしさを覚える。
非常にセンシティブなテーマを扱いつつ、なんの変哲もない団地での数日間をここまで美しく描ける人は、他に思いつかない。