午前十時の24作目は「ペーパームーン」。
詐欺師の男と身寄りの無い女の子のドタバタ物語。
冒頭からとてつもないフォントを見せつけられ「It's only a paper moon」を聴かされます。
親子であること
亡き夫が贈ってくれた聖書
・・・
信じてしまえばほんものになる。
はりぼてが月になるように。
カラーが主流の時代にわざわざ白黒で撮るからこそ、「映画感=フィクション感」も増すんだけれど、それもまたペーパームーンの法則で、真実っぽく感じてしまって。
しかも、役を離れると本当の親子っていうおもしろいキャスティング。
「赤の他人だ」て言葉にどうしたって含みが生まれてしまう。
ポップで軽いタッチなのに、しっかり作り込まれた良い作品でした。