このレビューはネタバレを含みます
初視聴年:2021
育った町と家庭から飛び出していけない閉塞感を当たり前のように描くことがすごく表現されてて、印象に残るエモーショナルな構図がちょくちょく出てくる割に、えも言わぬ悲惨な雰囲気の映画だなと感じた。
親や社会から爪弾きにされているわけでもなく、むしろ等身大の関わり方をしているからこそ抜け出せないのが非常に生々しくて辛い。
社会や町の特性がどうこうではなく、人の心の機微でそういったことを表現するから、必要以上に露悪的、説教臭くならずにスッと入ってくる良作だった。