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ギルバート・グレイプのshunGoのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
3.8
"家族の為に生きるのか、自分の為に生きるのか"

★あらすじ
田舎町に暮らすギルバートは、母親と兄妹3人と共に1つ屋根の下で平凡な日々を過ごしていた。彼が街を出ないのは、夫の自殺によるショックから過食症で引きこもりとなった母親の世話と知的障害を抱える弟アーニーの面倒を見るためだった。ある日、旅人のベッキーと出会い彼の生活に変化が起きる。

★レビュー
知的障害を抱える人の行動や言動、細かな仕草までかなり再現度の高い演技をしているレオ様は流石。相当研究しただろうなって感じさせる程凄かったし、リアルだった。またギルバート演じるジョニーデップも素晴らしい。

ギルバートには、家庭環境上、家族の為に生きる選択肢しか無かった。いや、自分の為に生きる道もあったかもしれないがそれは彼にとって押し殺していたものだった。その、内に秘めていた欲求を駆り立てたのがベッキーだった。最後のシーン、ベッキーが帰ってきてよかった。

ギルバートが家に火をつけるシーンは、それまでの人生と決別して新しい人生をスタートさせる意味もあったのかもしれない。

アーニーは、ギルバートをはじめ家族や町の人からも見守られ素敵な環境にいるんだなと感じた。
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