きりん

ギルバート・グレイプのきりんのレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
5.0
私が高校生の時、仲良い同級生の家に遊びに行った際本作のポスターが貼られていた。妹が大好きな映画でレオナルド・ディカプリオの大ファンだと言う。プリオ?知らない名前だったし当時はまだ映画に興味がなかった。もちろん人並みには映画館には行ったりしたけど俳優の名前とかはあまり知らない頃だった。とってもいい映画だから是非ともと勧められ鑑賞した。
プリオ!!とんでもない演技!!てか本当に演技なの?もしかして実際に障がいある人を起用してるの?と疑ったほど私には衝撃だった💥俳優って凄い✨もちろん兄貴演じたジョニー・デップもベッキーを演じたジュリエット・ルイスもキュートでたちまちトゥクゥゥン💕

私が映画にハマるきっかけとなった作品でそれからというもの過去の名作や本作登場の俳優の作品を見漁った。とは言ってもプリオはまだ全然有名じゃなく出演した作品もほぼなかったと記憶してるけど。てなわけで思い入れのある作品をキリん番に✨やっと大台🙌🏻


小さな町で知的障がいを持つ弟アーニー(レオナルド・ディカプリオ)と過食症で家から一歩も出ない母、そして2人の姉妹の面倒を見ながら夢や希望を失い暮らすギルバート(ジョニー・デップ)。ある日、トレーラーで旅をしながら暮らすベッキー(ジュリエット・ルイス)と出会い人生を見つめ直す話。


今となっては至って普通でメイクをしてない人物を演じるジョニップは新鮮かもしれない。家族のために己を犠牲にし自由のない生活を送るギルバートにとって自由なベッキーは輝いて見え刺激的✨家族のため献身的に尽くす姿は辛くいたたまれない気持ちになる。

こういった話はどこにでも転がってるんだろうけど、そんな普遍的な家族のお話を主要キャスト3人が見事に演じていて心がキュッとなる🥺

中でも先に述べたプリオの演技は圧巻で素晴らしかった✨これからどんどん俳優として輝いて行くわけだが私にとってプリオは本作のアーニーであって今なおベストとして輝いている✨助演男優賞受賞できなかったのが不思議なくらい。

ジュリエット・ルイスのキュートな姿は誰しもが憧れるだろうし惹かれるのは至極当然✨
「あなたの望みは?」の言葉にはギルバートでなくとも心に刺さるセリフではなかろうか。

みんな多かれ少なかれ満足出来ない毎日があって、隣の芝は青いじゃないけど他人の人生や生き方には輝きと羨ましさがあるに違いない。そういった事が重なるのかギルバートの気持ちはなんかわかる気がする。

服のまま川に入って遊ぶベッキーがとても印象的だった。外から眺めるギルバート。ベッキーの誘いで川に入ることで彼のなにかが少し変わる瞬間のように思える。
他にもアーニーの行動によって事件となる出来事で止まっていた時間が動き出すような瞬間は目頭が熱くなった。

純粋無垢なアーニー、全てを優しく包み込むギルバート、外見など気にせず人生を自由に謳歌するベッキー。
三者三様に愛おしくて全てが好き。

最後は驚きの行動に出るも🔥新たなスタートを切る家族にとっては最善だったのかもしれない。

これからの未来を想像させる余韻残すラストもとても好み。それぞれがそれぞれの道を。
じんわりと染み込み泣けてくるそんな作品。
もちろん満点💯
きりん

きりん