新島さんが去っていくシーンで「危険」っていう標識写るのすごい、黒沢清も恐怖や狂気を正面から撮るなーとなる、ここは弟子の濱口竜介も同じ手法を使っている気がする。数式のように順序良く、宮下にキルさせて（ビデオがループ再生される中での銃撃戦もすごく良い）、最終的には宮下もキルされちゃう。宮下は、自分の娘を殺されてるけど、そのビデオの販売員だったことがチラッと分かる、そして拷問で宮下は、スナッフビデオを食い入るように見つめる。宮下が実はロリコンなのか、それとも金に目がくらんだ宮下の弱さなのか、微妙に識別がつかない声にならないうめき声をあげている。「あんたみたいなやつが一番嫌いだ」。新島さんが目を付けたのは、同類である宮下だったのだとラストシーンで分かる、この絶妙な分からなさがホラーだなと思う。
