Uえい

フランケンシュタインのUえいのレビュー・感想・評価

フランケンシュタイン(1931年製作の映画)
3.0
「ミツバチのささやき」を見て、劇中で上映されるこちらも見たくなってしまった。1931年のユニバーサル映画で、「魔人ドラキュラ」に次ぐ第二弾として公開されたらしい。ダーク・ユニバースの苦い記憶を思い出すが、リブート企画が続いていたことを知った。

フランケンシュタインは怪物ではなく主人公の科学者の苗字だった。名前はヘンリーで、人里離れた施設で死者を蘇らせる研究をしていた。ヘンリーはエリザベスとの結婚を控える中、死者を繋ぎ合わせた体に雷を当てる事で生命を誕生させる事に成功した。

生まれた怪物の脳には犯罪者のものが使われていて、十人力で乱暴だった。何とか薬で押さえ込むが町に逃げ出して女の子を殺してしまう。町ではヘンリーの結婚式が開かれるが、エリザベスも襲われてしまう。村人全員で怪物を探す中、ヘンリーが襲われ風車小屋に連れ込まれてしまう。

ラボの雰囲気や、雷で命を吹き込む箇所など、「フラッシュ」じゃん!と思う箇所があった。ここがルーツなのかな。

引いた視点で見ると、怪物は殺人を犯しているし殺されても仕方がないと思う。だけど、怪物も望んで生まれた訳ではないし、不器用さ故に少女を殺してしまったとも解釈できる描写がされていて同情してしまう。だからと言って、怪物が人間の子供だったらと思うと、許せるか難しい。罪を裁くという事の正当性についても考えてしまう。

こんな内容の小説を書いてしまったメアリー・シェリーが凄すぎる。「メアリーの総て」という映画にもなっているらしいのでそちらも気になる。
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