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レイジング・ブルのかずシネマのレビュー・感想・評価

レイジング・ブル(1980年製作の映画)
3.6
金網越しに彼女と握手(?)するシーンが可愛くて好き。

この主人公は元々が自分本位なモラハラDV人間だが、あんな八百長があっては更に荒れてしまうのだけは分かる。
真面目に試合してるだけなのに。強い人と対戦したいだけなのに。
それでも、周囲の人との関係が破綻してしまう様な当たり方はよくないけど。

周りの人間が入れ変わったとしても、自分がその態度を改めない限り同じ様に繰り返すのは分かりきった事なのに。
二枚目の対戦相手の顔を執拗に狙う辺りに、この人の面倒くさい屈折っぷりが表れている。
自分が悪いのに「あの娘のせいで」となるところも、自分が悪いのに「水に流そう」と言う側なのもナチュラルにヤバいよね。
あと、弟も主人公よりはマシなだけでやはりモラハラ気質だった。
殴られても何倍も言い返すビッキーさんはつえー。惚れるわw

最後の試合のシーンの主人公は格好良かった。
他の試合シーンもだが、効果的に入れられたカメラのフラッシュが白く眩しく画として美しく、試合する側にはとても邪魔な産物だとも感じた。音の使い方も効果的で良かった。
また、途中で挿し込まれるカラー映像は上手いなぁと思った。
あれらのシーンだけは優しげで、温かみが感じられた。

この作品のデニーロの役作り、特に身体作りは凄いな。
引退後の太ったシーン、ホクロが無ければ誰だか分からない。太ったら鼻までデカくなるんだな。
試合の時の絞った身体は勿論、試合が無い時の少し緩んだ身体…この身体を作り撮影した期間は全部でどれくらいだったんだろうか。
あのお腹は触ってみたいw
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