Uえい

右側に気をつけろのUえいのレビュー・感想・評価

右側に気をつけろ(1987年製作の映画)
3.0
びっくりするほど分からなかった笑。ゴダール自身が主人公の白痴を演じていて、ジャック・タチっぽいおバカなコメディだった。しかし、音楽をレコーディングするミュージシャンが並行して描かれていて、むむむとなった。

主人公の白痴は罪を償うため、当日中に映画を撮って上映しなくてはならなかった。そして白痴はフィルムを持っていくため、飛行機で目的地へ移動し、上映するのだった。

移動する中で色々な人と出会うが、それとは別に、ジェーン・バーキン演じるブルジョワと結婚する女や、ある男を逮捕して移動中の男、ある部屋で一人恋人について妄想する男、そしてレ・リタ・ミツコがレコーディングをしている風景が描かれる。それぞれの話が関係が無いように見えて、ただただバラバラな話がごちゃっと詰め込まれているように思える。

しかもゴダール特有の会話があり、本の引用のような哲学的な問答も行われるのが更に混乱を助長する。

無理やり考えるなら、並行する物語は白痴の描く映画の内容を示しているのか、レコーディングは映画の撮影を示しているのか、「ダンケルク」のように、映画が上映されるまでの色々な工程を並列に描いてみせたのかなあとも思った。
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