いろどり

武士道残酷物語のいろどりのレビュー・感想・評価

武士道残酷物語(1963年製作の映画)
4.5
武士道を美しいものとして称賛するものが多い中、己を殺し主君に仕える虚しさをあぶり出した武士道の不条理物語で、とても面白かった。滅私奉公が美徳とされてきた今までの時代がいかにおかしなものであるか、戦国時代から現代まで嫌というほど見せてくる構成はお見事といえる。最大の皮肉は1960年代当時もその武士道は受け継がれていることで、さらに残念なことには現代もまだ続いていること。この映画を完全に過去のものとして見られる日まであともう少し、と言いたいところ。
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