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武士道残酷物語のmasa1のレビュー・感想・評価

武士道残酷物語(1963年製作の映画)
3.6


戦国時代から江戸、明治、太平洋戦争そして現代まで続く飯倉家7代は各時代の残酷な封建社会の忠義に従順するも不条理な主君の沙汰に飯倉家の当主の命を代償に現代まで存えてきた。

飯倉家代々の日記をもとにした7つのオムニバスの主役を全部中村錦之助が演じ分けててとっても見応えが有って新鮮。

この人は子連れ狼のイメージなので男色のバカ殿に忠誠を尽くして犯される学生役はかなり衝撃的。殿様に「ういやつじゃ」って言われてるし。

それにしても殿様役の森雅之は憎たらしかった。
そして弱々しい殿様がエロジジイに豹変する加藤嘉も不気味で上手かった。
女優陣も綺麗な人が多く、特に岸田今日子が妖艶だった。

そして中村錦之助の現代の優しい真面目な青年サラリーマン役は爽やかで新鮮で別人と思えるほど驚きだった。

先日観た寅さんに出てた三田佳子も妙に新鮮だったし。

結局納得のベルリン国際映画祭で金熊賞受賞。

武士は主君に忠誠を尽くしてこそ武士である。

この気構えが現代でも忖度として問題を起こす。
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