夢御殿

学生(せいがく)やくざの夢御殿のレビュー・感想・評価

学生(せいがく)やくざ(1974年製作の映画)
3.1
昨日は『学生(せいがく)やくざ』を鑑賞。任侠ものに不良ものに左翼運動にとあれこれ詰め込み過ぎだけど、その分先が読めない面白さはある。走る車のフロントガラスに1カットで飛び蹴りする好漢渡瀬恒彦の魅力はあふれ出ている。寡黙な菅原文太も◎。

釜ヶ崎での労務者とヤクザのいざこざは当時としてはタイムリーっぽいネタ。映画では労務者を搾取するヤクザも土建屋の意向に左右されてるし、この手の映画でヒーロー視されがちな極左暴力集団も労働者をいたずらに煽動しテロで傷つけ、盾にするばかりか、最後はヤクザの金に転ぶクソっぷり。

出演者では主人公の一の子分を演じてた鈴木サミっていう人がこの前後の東映に出てる以外よくわからん。神太郎(イケボ)、松川勉、中山克己といった東映京都とあまり縁のなかった俳優が目立つ役で出てるのは面白い。

監督の清水彰は昇進第1作だが本作と『ラグビー野郎』を撮った後助監督に戻ってしまう。『暴れん坊将軍Ⅳ』では4本演出。人となりについての記事は近年の書籍にあった気がする
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