ぺん

めしのぺんのレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
4.0
「めし」は「腹減ったぞ、飯はまだか」の「めし」。
これが毎日繰り返されれば妻とはなんなのか、自分のアイデンティティがわからなくなる。
嫁に入れば実家に帰りづらく、居場所がなくなるとさえ感じる。
倦怠感に満ちた夫婦生活、距離を置いて夫婦の在り方をそれぞれが見つめる。
お互い出さない手紙を書くのが二人の関係をうまく表している。

ただ最後に「女の幸せ」をああいう風に明言されると、優しく物分かりのいい旦那さんがいるとしてもやっぱり昭和の作品なんだよな。
現代の感覚では納得するのが少し難しいかも。
そこも含めて戦後の庶民生活を垣間見る作品でとても面白かった。
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