ロランス

めしのロランスのレビュー・感想・評価

めし(1951年製作の映画)
4.2
1951年の日本映画。
現代で再現するには到底難しいシチュエーション。電車はむき出しで土手を走る、大阪の道路は土と平面。

『めし』というシンプルなタイトルには、女性が家庭の中に抑圧され「飯をつくるしか能がない」とでもいうかのような時代に生きる、女性の憤りと疑問が込められているのではないか。

「社会というものはすごいんだぞ」と酔っ払って言い放つ初之輔(夫)には身の毛がよだつけれどw、一方で、義弟の「里子の布団を母さんが敷く必要はない」という一喝にはスッキリした。。

普遍的な要素もあり、その時代ならではの描写もあり。面白い。

原作者の林芙美子が急逝してしまったことを考慮すると、エンディングにはこれ以外にもさまざまな可能性が残されているとは思う。
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