くぅー

ストーンのくぅーのレビュー・感想・評価

ストーン(2010年製作の映画)
3.7
"マリッジブルー"ならぬ"リタイアブルー"なのか・・・悪人達の内面を見続けて来た仕事人間の心の隙間に、最後の最後に訪れる試練が見ものとなっている。
が、冒頭の回想シーンが示す様に、この審査官もいわゆる"キレてしまう"気性を持ちつつ、神への信仰心で封印して来た内面がキーにもなっており・・・人間の心の脆さを静かにえぐり出して見せる。

よって、宗教色が強い面は否めず、ラストも明確な答えは準備してないので、賛否はあるだろうが・・・逆に心を揺さぶられてしまえば、俳優陣の濃密な演技がハマり、かなりの見応えになるかも。

そんなキャストでは、まずはロバート・デ・ニーロ・・・納得の名優たる苦渋の熱演。
対する演技派のエドワード・ノートンも持ち味全開の危うさを見せ、10年ぶりのデ・ニーロとの共演にニヤリ。
さらには、ミラ・ジョヴォビッチがこの二人に負けじと妖しい存在感を放ちまくる。

そんな訳で、退職間際に鑑賞すると感じ方が全く違うのかも・・・いつかその時に再鑑賞してみたいが。
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