YUMI

ブギーナイツのYUMIのレビュー・感想・評価

ブギーナイツ(1997年製作の映画)
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まず一番ビックリしたのは、日本だとポルノやAVからスターになるのは女性がほとんどなのに(例外は風間杜夫くらい?w)、アメリカじゃ男もスターになれるんですね。向こうじゃ女性も普通にポルノを観るって事でしょうか?
あるいは、鍛え上げられたボディ&巨根で女を喜ばせるイケメンは、アクションスターばりにヒーローなのかな?

それはさておき、これは面白い作品でしたね。
人気監督に見初められてクラブのボーイから一気にポルノ男優のトップに上り詰めた主人公や脇役の男優たち、人気絶頂のセクシー女優、スポンサーや監督といった、ポルノ業界に生きる人達の群像劇なんだけど、彼らがそれぞれの事情や時代の移り変わりによって次第に転落していく話となると、もっと悲惨な方向にいくのかなと思いきや、こちらの予想をヒラリとかわす、その裏切られ感が逆に気持ちよかったです。
予想としては全員薬物中毒や犯罪者になったり死んだりするんだろうなと思ってたら、まさかの結末。
他の方も書いておられましたが、その「抜け感」みたいなのがタランティーノっぽいなと思いました。
でも、主人公は偽の麻薬で稼ごうとして大物を怒らせ、ベテラン女優のアンバーは盛りを過ぎて薬漬け、監督はビデオ時代についていけず、新人のローラーガールは殺人未遂、火事場泥棒的に開店資金を手にしたヤツも、まあこの先ただでは済まないでしょう。 
って事で、果たしてこれはハッピーエンドなのか?って疑問も残りましたが、そのモヤモヤ感も含めて、クセになりそうな作風でした。
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