がちゃん

ときめきに死すのがちゃんのレビュー・感想・評価

ときめきに死す(1984年製作の映画)
3.1
歌舞伎町の自称“医者”である大倉は、莫大な報酬で組織に雇われ、北の別荘で工藤という男の身の回りの世話をすることになる。

工藤は酒もたばこもやらず、愛用のナイフを身から離さず、ストイックに身体を鍛え上げる毎日。

そんな二人の生活の中に、組織はコンピューターから抽出された女、梢を送り込む。

奇妙な3人の生活が始まるが、工藤の目的が次第に明らかになり・・・

もっと面白くなってもいいんだけどね。
謎のミッションを黙々とこなす主人公沢田研二に、もっと狂気が欲しかったかな。

身体を鍛え上げるシーンなどは、『タクシー・ドライバー』でデ・ニーロが演じたトラビスみたいだ。

血圧を測るシーンなど、とてももったいぶっていたから、何か後半の重要なキーになるんじゃないかと思っていたら・・・ねえ。

海水浴場で出会う二人組の女性。
この二人も結局何だったんだ?

当初、この作品の映画化権は、亡くなった内田裕也が持っていたらしいんだけど、彼がやった方が作品の性格に合っていたんじゃないかな。

主人公の生い立ちをもっと掘り下げてほしかったし、展開があいまいなので、クライマックスのどんでん返しも肩透かし。
森田監督、技に溺れたね。

女に全く興味がない素振りをして、急に『女を抱かせてください』だから笑える。
主人公の設定がブレブレなんですよ。
僕なら主人公をインポテンツの設定にしますけどね。
そうすれば謎の女、梢との関係もスッキリする。

唐突に訪れるラストは、一応インパクトあり。

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