たむランボー怒りの脱出

女の一生のたむランボー怒りの脱出のレビュー・感想・評価

女の一生(1958年製作の映画)
4.0
最近はずっとジョン・フォードの大らかな雰囲気に浸っていたからか、こういう昼ドラ的な題材は見ていてしんどくなったが、それでもずっと面白い、いや、すげー速い、速いことと面白いことは大抵イコールになる。
『ゴダール 全評論・全発言 Ⅰ』の中でゴダールが「速すぎて停まって見える」みたいなことを言ってる。速すぎるがゆえに映画の連続性よりもむしろ不連続性が際立つということ。ゴダール「マリア・シェルを館の外に連れ出すマルカンが美しいわけではない。彼がそれをするときの唐突さが美しいのだ」。速い映画はいくつもの唐突さという美しさを持っている。
マリア・シェルの老母が階段落ちしたあとの姿勢と表情がちょっと怖くて良い。ラストの落下も最高!ここの死体は階段から落ちた老母と同じ姿勢、同じ表情をしている。