福野ふくろー

八日目の蝉の福野ふくろーのレビュー・感想・評価

八日目の蝉(2011年製作の映画)
4.5
ある夫婦の子供を、その旦那の浮気相手が連れ去って4年間育てる。その子供が主人公の話。

連れ去ってる間の出来事と、現在の井上真央演じる主人公、えりなの出来事を交互に対比するように描かれていく。

えりなはずっと冷静。でもだんだん忘れたと思っていた昔のことを思い出していき、最後の最後で感情が爆発する。
それまでが丁寧に丁寧に描かれてるからこそ、えりなの心からの叫びが心に深く響く。

「本当は恨みたくなかった。お父さんもお母さんもあなたも。」「ただこの島に戻りたかった。でもそんなこと思っちゃいけないって」「私この子のこと好き。まだ顔見てないけど、すき」

単純な善悪では判断できない。それでもそれぞれが一生懸命生きてる。

八日目の蝉の意味も素敵。島を出てもその先に見えるのが絶景かもしれない。希望で終わるところも良かったなあ。

本当に素敵な映画だった。