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八日目の蝉のKのレビュー・感想・評価

八日目の蝉(2011年製作の映画)
2.5
愛人の"いつかけじめをつける"という言葉を信じ、一緒に暮らしていた野々宮希和子。しかし、希和子が愛人の子を妊娠すると、"今ではない"と、堕ろすように言う愛人。自分の子供を下ろした希和子は、愛人とその奥さんの子供、恵理菜を誘拐し、薫と名付けて4年後に逮捕されるまで、自分の子として育てる。
4年後に希和子が逮捕されたことで恵理菜は"自分の家"に帰るが、生まれてから4年間離れていた家や家族をホームと思うことは簡単ではない。
そんな彼女も大学生に成長し、成長した彼女に、事件の話を聞きたいと、ライターの千草が現れる。これをきっかけに、恵理菜の回想が始まる。"普通の家庭"で育たなかった恵理菜の歪みや葛藤。幸せな過去の記憶。
七日で死ぬ運命の蝉。八日目まで生きる蝉は、七日で死ぬ蝉よりも多くのことを観れる。それを幸せと思えるか。
まるで希和子が悪者のように描かれているけど、一番悪いのは不倫をした旦那。彼の軽い気持ちによって不幸になった女達のその後の人生が、悲しく切ない。
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