◆あらすじ◆
サウジアラビアの首都リヤドにある外国人居住区で自爆テロが発生し、死傷者は多数に及び、その中にはFBI捜査官も含まれていた。仲間を失ったFBIのロナルドたちは国務省の反対を押し切り、テロ首謀者を捕まえるべく現地へ乗り込むのだったが...。
◆感想◆
サウジアラビアとアメリカの間の政治的な関係を背景に、招かれざる客だったFBI捜査官たちが現地の警察官たちと協力し、テロ組織を追うストーリーになっており、サウジアラビアという国の特殊性を感じさせる作品となっています。
サウジアラビアの産出する石油の最大の客がアメリカであり、石油を牛耳る支配層、富裕層がアメリカと結びつく一方、利益の回らない貧困層ではイスラム過激派として外国人を排斥しようとする動きになっていて、この情勢にサウジアラビアという国の歪さを感じました。
外国人居住区での自爆テロに対して、FBIが現地に乗り込む姿勢を見せるが、国務省がそれに反対していて、アメリカ内部でも他国への干渉に是非があることが分かりました。本作ではFBIがロナルドたち捜査官4名を現地に派遣しますが、現地に着くもロナルドたちに捜査させず、ただお客さんとしてアメリカへ送り返そうとする部分が露骨で観ていて歯がゆかったです。
しかし、ロナルド（ジェイミー・フォックス）の仕掛けによって現地での調査権限を獲得します。そこからロナルドたちが活躍し、捜査がドンドン進展していく展開になり、少し都合良過ぎる気もしましたが観ていて気持ち良かったです。
本作では銃撃戦やカーチェイスなど派手なシーンが多く含まれており、絵面的にも激しさがあって観ていて飽きなかったです。
なかなか面白かったと思います。しかし、FBIの仲間が死んだから現地へ乗り込むというのは私情を挟み過ぎているように感じました。実際のところはどうなのか気になります。
鑑賞日：2023年12月18日
鑑賞方法：CS ザ・シネマ
（録画日：2022年12月1日）
