コータ

ダンス・ウィズ・ウルブズのコータのレビュー・感想・評価

ダンス・ウィズ・ウルブズ(1990年製作の映画)
5.0
【ATB第8位】
〈人間の暮らしの根源〉
失われゆくフロンティアを舞台に、一人の白人がインディアンと出遭い、友情を深め、やがて彼らと命運をともにする。
“それ”が失われゆくことを承知の上で、征服者から征服される者へ、愛に殉ずる道を選び取っていく。

自分たちの言語が通じない相手との調和。遂にはインディアンだけでなく狼とも心を通わせてみせる主人公。コミュニケーションが機能することの悦び。

全編にわたって印象的なのが、雄大な西部の自然を捉えたディーン・セムラーによる撮影だ。
どこまでも広大な大地、壮麗な大空、太陽に反射してきらきらと光る川面、草原をなびかせる風、馬や狼との戯れ‥

数千頭にも及ぶバッファローの大群が土煙をあげて平原を疾駆する場面の迫力はまさに圧巻。
疾走する馬上で、手綱も持たずに両手でライフルを放ち、弓を射るアクション。

ケビン・コスナーがスタントなしで演じた一連のバッファロー狩りの場面は、この映画のハイライトとなった。

サウスダコタの大自然、スー族や狼との調和。人間の暮らしの根源がそこにはあった。
コータ

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